神様に願って
タイトル未編集
紅白歌合戦を見た翌日から3日間家でぐ~たら。

今年もそんな型にはまった三が日を過ごすと思っていた。
それを崩したのは今年の1月2日だった。私は電車なんて興味ないのに、指定席まで取られてあの神社まで連れて行かれ、お詣りさせられた後で食べた抹茶のシフォンケーキが私の運命を変えた。
あの電車に乗り、お風呂に入ってケーキを食べた後。そこから変わった。
話は秋から始まる。

「JR三江線が来年の春で廃止だって!」
そんな声を耳元から聞いた。
「はいはい電車の話なんてもういいよ」
「電車なんてなんて走ってないよ?走ってるのはディーゼルカー」
彼女に訊くと三江線というのは広島県の三次と島根県の江津を結ぶ路線だそうで、廃止ということで鉄ちゃんが群がるそうだ。
「それより聞いてよ~!『NO.DO.KA.』が来年の1月で退役しちゃうの~」
「へぇ。それで?」
「来年のお正月に『NO.DO.KA.』が弥彦行きの臨時列車として運転されるけど、弥彦の神様に願掛けするのはどうかな~って」
「はいはい。真那1人で行って来たら?」
「亜季も行こうよ~。来年こそは素敵な彼氏をゲットしよ♪」
私は葉月亜季。高校1年生で身長は156cmくらい?髪はセミロング。で、隣にいる若干鉄子なミーハー女子が茨目真那。髪はショートで私より若干長身な159.3cm。
「で、真那が彼氏を欲しい心境は解るけど、何で新潟県の弥彦神社なの?」
「弥彦の神様は女性だから♪」
「何それ」
「女性の神様だから女の子の気持ち解ってくれるかな~って」
「寧ろ女性の神様だからこそ妬まれて独身のままでいさせられそうだけど」
「カップルで行けばそうなんだけど、女の子だけで行けば問題ないんだって」
「で?」
「1,040円貸して。弥彦までの往復で指定券取るから」
「いつ返すの?」
「チケットにて返すよ♪」
「それは借りるとは言わない」
こんな調子の娘だけど彼女は自宅で家事もするし、実は勉強もしている。
私も彼氏いない歴を更新中だから彼女がイケメンの彼氏を望む心境を察しているつもりだった。
「で、乗車券はどうするの?」
「『えちごワンデーパス』を買っておこうかな~って。1人1,540円だからお買い得だよ♪」
「何それ」
「1日だけ新潟地区がフリーパスになるきっぷ。1,540円で乗り放題だよ。それさえ買えば弥彦まで無問題♪」
「それ、死語じゃん。何十年前を生きてたの」
「うん。どこかの芸人の受け売り」
『えちごワンデーパス』なんて耳慣れない。青春18きっぷの類似系みたいなもの?

「亜季~『何それ』って顔してるけど、『えちごワンデーパス』は新潟地区に限れば青春18きっぷより便利なんだって~。特急券さえ買えば新幹線だって乗れるし」
「新幹線っていったって上越新幹線だよね」
「うん。新潟~長岡間だけね」
「その区間を各駅停車で乗ると?」
「1時間以上♪」
「長いよ」
「でも当日買えるから便利だよ♪」
どこのトラベルライターだよ、って思ってしまう。
「そしたら週末に『初詣NO.DO.KA.』、往復2人分予約するけど正月三が日のいつがいい?」
「じゃぁ3日は?」
「3日なら比較人が少ないかも。でも2日の方がいいかな?」
「どうせ正月の三が日は暇だから予定は空いてるけど……」
「じゃぁ2日にしよっか」
こうして1月2日の『初詣NO.DO.KA.』に乗ることが決まった。
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