恋人期間0日
2

亮side。

あの日、俺はうれしかった。
ずっと好きだった奈々美を抱けたことが。

酔っていたことと、抱けることの高揚感で正常な判断ができなくて。
『子供ができたら、責任をとればいい。』
俺のなかの悪魔がささやく。

奈々美の気持ちなんて考えられなかった……


あわよくば、
これから先付き合えたらいいなと思っていた。
関係が途切れないよう、連絡先を交換し、何度かメッセージのやり取りをした。
次はご飯でも誘おうと思っていたのに。

ある日突然、連絡がとれなくなる。
メッセージも電話も繋がらない。

なんで?どうして?うざかった?

ショックだった……
奈々美も少なからず、俺のことを意識してくれてると思っていたから。

それからしばらくは、何も手につかなかった……


同窓会で再開した、仲のいい友達から、飲みの誘いを受ける。
居酒屋に行くと、数人が集まっていた。
わいわい話ながら酒がすすむ。
「この前の同窓会、お前奈々美と抜けてたな。どうなったんだよ。」
その話題に触れられるとは思ってなくて、
動揺した俺は食べようとしていた唐揚げを落とす。
「動揺してんぞ。怪しいなー」
ニヤニヤ笑いながらきいてくる。
「どうもなってねぇよ。」
それどころか、連絡とれなくて傷心中だよっ!!
「そういや、俺。この間、奈々美見かけたぞ?」
別のやつが話に割って入ってくる。
「へー、どこで?」
「駅前の……病院あるじゃん?あそこから出てくるの見たわ。なんでだろって思ったから覚えてる。」

駅前の、病院………?まさか!!

「それ、いつ?!」
「えーっと、3週間くらい前?」

奈々美と連絡がとれなくなった時期と重なる。

なんとかして、奈々美と連絡をとらなければ。
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