わたしはあなたにときめいてます
「香澄だけだ……」

ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン……。

「だから俺は結婚出来ないよ……」

「わたしは結婚はしません」

「分かってる」

「でも、今はです」 

「……えっ……」

「結婚をしたくないわけじゃなくて、今は、今のわたしじゃ結婚出来ないんです」

あなたはわたしを怖がらないし、不気味にも思わない。

自分の感情を見せられないわたしでも、あなたは『結婚したい』って言ってくれる。

あなたは受け止めてくれる。

だけど、あなたの周りの人やこれから出会う人逹は、わたしを怖がるだろうし、不気味にも思うはず…。

そしたら、あなたの周りにも人が居なくなっちゃうから……。

そんなのわたしは嫌だから……。

「だから、今のわたしは結婚はしません。でも、少しの間あなたの近くじゃなくて、長い間あなたの側に居る事は出来ます」

あなたが居るだけで、わたしの心臓はいつもドキドキで、死んじゃうんじゃないかと思ったりするけど……。

あなたの側に居たい……。

長く、長く、一緒に居たい……。

一緒に居て、あなたに、周りの人に自分の感情を見せられるようになって……。

「わたしが変われたら、結婚します」
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