わたしはあなたにときめいてます
香澄◎ 愛十◎◎
「……本当に?」

「結婚する相手はあなたとは言ってません」 

あなただとは…思いますけど……。

「でも…俺の可能性も…あるんだよね……?」

「可能性はゼロではないです」

ほぼ100パーセントだとは…思いますけど……。

「なら…俺と結婚しよう……」

ドクン。

「でも、わたしが変わるのには時間がかかると思うので。その間にあなたの気が変わるかも」

「変わらないよ……。
長い間、俺の側に居てくれるんだろ……?」

ドクン。

「変わらなくていいって言わないんですね」

“そのままの君で良いから……。すぐに俺と結婚しよう……”とか言われると思ったんだけど……。

「変わらないと、結婚しないって……」

「そうですね」

わたしが確かにそう言いましたよ!!!

あなたもわたしに変わって欲しいんですね!!!

分かりました!!!

「俺は変わらなくていいと思うけど……。

香澄は変わりたいんだろ……?」

「はい」

「なら…それを俺は尊重するよ……」

ドクン。

「…ありがとう……」

…ん?


わたし今、笑顔になって……。


愛十を見ると、愛十は横を向いている。


見られてなかったみたい……。
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