婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
4、私は、あなたの好きな人じゃない
「栗田さん、だいぶ仕事慣れてきたね」

会議室でプロジェクターの準備をしていたら、会議資料を持って現れた小鳥遊さんが声をかけてきた。

ここに入社して五日目。

朝一番に玲人君にコーヒーを持っていくのが私の日課となったが、まだ彼に百点はもらえていない。

火傷の方は軽傷だったのもあるけど、彼の処置が良かったのか、綺麗に治った。

明日は土曜でやっと休みだ。

就職した日に家も変わり、私の疲れもピークにきている。

仕事の疲れだけじゃない。

家に帰れば玲人君もいるわけで、会社が終わっても緊張状態が続いている。

彼が帰って来るのは夜遅くなんだけど、気を緩められないんだよね。

しかも、玲人君と一緒に住むようになってからというもの、彼は突然スキンシップを増やしてきた。

大学まではせいぜい手をつなぐくらいしか彼と触れ合うことなんてなかったのに、たった数日でハグやキスをしてきて……私はパニック。
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