君は俺を好きにならない。

凹凸ピース

意見の衝突は度々あった。

だけどお互いを切り捨てられないのは、お互いが補填し合っていることを分かっていたから。


君は俺が現実世界で空けた穴を。

俺は君の心の穴を。

互いが互いを埋めあっていた。


「私はあの子たちを切り捨てられないよ。孤独の辛さが分かるから。1人の空間は心地よくても、孤独の空間は辛いだけだもの」

『それで傷付いて、身を滅ぼすのは君なんだよ?俺は君だから、君がそれで傷付いて苦しむことも分かってる』

「それでも私は人を信じたいの」



どれだけ傷付いても、君の意志を曲げなかった。

まるでそれが自分の生きる道なのだ、自分の業なのだというように。
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