この暴君、恋すると手に負えません
#8 暴君と皇帝


暴君、もとい、帝さんから貰ったレインボーローズの指輪は私にとって今までで一番嬉しいプレゼントだった。

人前では恥ずかしくて出来ないけど、いつも寝る前の一人の時間はいつも指にはめて眺めていた。

「......いつみても綺麗だなぁ」

何度見てもその繊細に作られた指輪につい見惚れてしまう。

不意に帝さんが指輪のレインボーローズに口付けていた事を思い出すと、顔全体が一気に熱くなるのを感じた。

誤魔化すように首を左右に振っても、やはり頭から離れることはなかった。


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