クールな社長の溺甘プロポーズ
◇1.プロポーズはふたりきりで



天気のいい、日曜日の午後。

3月のぽかぽかとした春の陽気の中、青山にあるカフェのテラス席には楽しげな笑顔とおしゃれなランチが並ぶ。



高校からの付き合いのある、気の知れた友人たちと話すのは、なにげない毎日のことや旧友たちのこと。

そんな時間は楽しい。

けれどどうしても気になってしまうのが、皆の左手薬指に輝く指輪たちだ。



「もう毎日子供の世話で超大変。早く大きくなってほしいよ」

「えー?うちまだ旦那とふたりだから羨ましいよ〜」

「結婚してるだけいいじゃん!私なんてまだプロポーズ待ちでもどかしくって……」



ドラマ・コスメ・洋服。そんな話題だったのは、今はもう昔のこと。

今、私たちの話題の中心は旦那・子供・彼氏のことばかり。

そんな中で私は、作り笑いで空気を読んで相槌を打つことくらいしかできない。



そう、なぜなら。

旦那・子供・彼氏なし。

そんな私には、どれひとつも縁などないから。




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