いつかの星の下で

悠輝と絢



悠輝は私の1つ下の組だった。


同じ部屋にいる訳ではないから
あまり接点がなくて、


毎日同じバスを待つ悠輝を
たまに見かけるくらいだった。



それ以外何もないまま
私は先に卒園して
小学校に入り、



悠輝の記憶も
薄れかけていた。





でも。







次の年の始業式と入学式。





1つ上の学年になることに
わくわくする気持ちと、
少しだけ
不安な気持ちを抱えながら、




始業式が終わる。









次は入学式だ。









次々と入ってくる新入生の列を
拍手をしながら迎える。







その時。










拍手をする手が一瞬止まった。










ぎこちなく、少し緊張した様子で
行進しながら入ってくる
新入生の中に、






悠輝の姿があったから。







今にして思えば、バスを待つ時は
悠輝もいつも一緒だった。




つまり同じ学区だったとしても
何の不思議もなかった。










初めて話しかけられた時の記憶と
あの日と変わらない
女の子のような見た目の
悠輝の姿を、






不思議な感情を覚えながら
ただ、眺めていた。

< 6 / 7 >

この作品をシェア

pagetop