副社長の一目惚れフィアンセ
さっき買ったばかりのリングケースをポケットから取り出し、手際よくリボンをするっとほどき、リングを引き抜いた。
「本当はオーダー品にしたかったんだけど、それじゃ間に合わないから…既製品ですまない。左手、出して」
私の手をとったナオは、薬指にすっとリングを通す。
手を空にかざしたら、バックに見えるイルミネーションのせいだろうか。
お店の白いライトに照らされていた時よりも、ずっと美しく輝いて見える。
「似合うよ、明里」
「…ありがとうございます。夢みたい…」
ナオは私の顎を持ち上げ、しばらくじっと見つめたあと、少しずつ目を伏せた。
妙にセクシーに見えるその顔をギリギリまで見届け、私も同じように目を伏せて、重なった唇のやわらかさに幸せな気持ちになった。
惹かれるどころじゃない。
私はきっと、この人のことが好きだ。
「本当はオーダー品にしたかったんだけど、それじゃ間に合わないから…既製品ですまない。左手、出して」
私の手をとったナオは、薬指にすっとリングを通す。
手を空にかざしたら、バックに見えるイルミネーションのせいだろうか。
お店の白いライトに照らされていた時よりも、ずっと美しく輝いて見える。
「似合うよ、明里」
「…ありがとうございます。夢みたい…」
ナオは私の顎を持ち上げ、しばらくじっと見つめたあと、少しずつ目を伏せた。
妙にセクシーに見えるその顔をギリギリまで見届け、私も同じように目を伏せて、重なった唇のやわらかさに幸せな気持ちになった。
惹かれるどころじゃない。
私はきっと、この人のことが好きだ。