暴君陛下の愛したメイドⅠ【完】




そんな思いでこの宮殿に仕えて早6ヶ月。


季節は秋に入ろうとしていた頃、私は思わぬ事を耳にすることになった。



『アニ様を陛下のお妃様に任命致す』


突如下された辞令に戸惑う周りと、喜ぶ者たち。


私はただ呆然とその辞令を聞いていた。


いずれアニ様が陛下のお妃様になるのだろうとは、何となく察しがついていた。


アニ様はお心が広く、使用人の私共にも変わりなく優しく接して下さるお方。


そんな方が陛下の妻になる。

素直に私はその出来事に祝福をした。



_______だが、中にはそうでない者もいることを私は忘れていた。



< 163 / 224 >

この作品をシェア

pagetop