Happy？～結婚生活は甘くて危険がいっぱいです～

８・夫として、男としてやるべきこと

――ずるいよ、忠政さん…

俺の隣で、彼女は悲しそうに、そんなことを呟いた。

どうして俺がずるいのかと彼女に問いかけたかったけど、彼女の口から出る答えが怖かったのでやめた。

目を閉じて、気持ちを落ち着かせて、意識を眠りへ…と誘導させようとするけれど、できなかった。

大好きな彼女が隣にいると言う興奮からなのか、いつもはできるはずのそれができなかった。

俺はどうすればいいんだ？

もし俺が自分が抱えているこの気持ちをすぐに彼女に伝えれば、彼女は答えてくれるのだろうか？

勘違いするな嫌いだと言われたら、俺は立ち直ることができないと思う。

さすがに夫婦…は無理かも知れないが、せめて仲のいい友達として彼女の隣にいることができたらいいなと思っている。

俺のわがままだと言うことはわかっているけれど、それが望みだ。