それでもやっぱり、君が好き【8/26番外編追加】

✱旅立ち

──亜実!!!



遠のく意識のなかで、聞こえた。
たった一人の大好きな人の声。



遠のく意識のなか、雄大との思い出が走馬灯のように蘇る。



『亜実ー。あれ乗ろうぜ!』


『えー。怖いー』



──ら遊園地での雄大


絶叫マシンが大好きで。
何回も乗ってたよね。

さすがにふらふらのあたし。



『ごめんな。張り切りすぎたな』



雄大が冷えた缶ジュースをおでこにのせてくれた。



──海での雄大



『海にはみんなでなんて行かない!』


『えー?』


『亜実の水着は俺以外に見せない!』



誰もいない海でたくさんのらキスをした。



──陸上競技会の雄大



『優勝するから!優勝したら、明日は1日俺に抱かれること!』



陸上競技会の宣言。
見事に優勝して見せてた。



『約束果たしてもらうよ?』



たくさんの雄大の笑顔が。
あたしの笑顔が。
ふたりで笑いあったあの日々が。

あたしの頭に浮かんでは消えていった。

雄大はあたしのことがずっと好きだったって。
信じてる。

それだけで、いい。
十分愛は伝わってきてるから。

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