惚れ薬
告白
翌日も、占い師に言われた言葉は胸に引っかかっていた。


それを冷たい水で顔を洗って洗い流す。


あの占い師は確かにすごかったかもしれない。


でも、占いは占いだ。


その結果がすべてというわけじゃない。


自分自身にそう言い聞かせて、家を出た。


今日もとてもいい天気だ。


春の日差しを感じながら空地の前を通り過ぎて行く。


「え……?」


ふと立ち止まって確認してみると、昨日あったはずの占いの館がなくなっているのがわかった。
< 11 / 219 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop