惚れ薬
雑貨屋
1人でお弁当を食べて教室へ戻って来ると、そこに遼太郎の姿はなかった。


さすがに、振られたばかりだから気まずいのかもしれない。


あたしは大きなため息を吐き出して自分の席に座った。


「そんなにため息出して、どうしたの?」


友人の久岡真弥(ヒサオカ マヤ)がそう声をかけてきた。


真弥はあたしと初美よりも背が高く、スラリとした美人だ。


「聞いてくれる?」


あたしは下駄箱での出来事を真弥と初美に話して聞かせた。


2人は驚いて目を見開き、次の瞬間には大きな声で笑っていた。
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