惚れ薬
3人で
翌日、あたしの目覚めは最高な気分だった。


今まで狭い世界に閉じ込められていた鳥が、大空へと羽ばたいていく気分。


今日宏樹に飲ませることができれば、あたしは何でも手にいれることができるのだ。


鼻歌を歌いながら学校へ行く準備をしていると、両親もなんだか機嫌がよくなっていく。


「学校楽しい?」


母親にそう聞かれて、あたしは大きくうなづいた。


「すっごく楽しい!」


上手くいけばクラス全員をあたしの支配下にすることができるんだ。


これで楽しくないワケがない。


「行ってきます!」


あたしは元気よくそう言って家を出たのだった。
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