ジンクス
お弁当づくり
偶然を装って健にお弁当を食べてもらう。


そんな演技ができるかどうかなんてわからなかったけれど、とにかくやるしかない。


タイムリミットは卒業までしかないんだから。


そう思うと無駄に気合が入ってしまい、学校帰りに書店によってお弁当作りの本を購入してしまった。


ここまで本格的な本を買って料理をしたことは今まで1度もない。


中を読んでみると結構凝っているお弁当ばかりで、余計に気合が入ってしまった。


いつもなら7時に起きても十分にお弁当作りは間に合うのだけれど、目が覚めたのは朝の5時半だった。


さすがに早すぎると思い、ベッドの中で目を閉じる。
< 12 / 252 >

この作品をシェア

pagetop