桔梗の華 ~途中公開~

闇雲の出現



「桔梗!桔梗!!!」


んん…ぼやけた視界には瑞様が映る

あぁ、私気を失ってたんだ。

「瑞様…わたし…」

「大変な事になったぞ。」


焦った瑞様に私の頭はハテナでいっぱいで
そんな私に手を差し出してきた。何かを
握りしめて…


瑞様の手の上には巻物に書かれた絵と同じ
金源の勾玉があった

「え?これって封印されたんじゃないの?」

「おぬし…」

何故勾玉がこんなところに?!

「桔梗…おぬしは翠子様の生まれ変わりやもしれぬ。わしも封印され消滅したと思っていたが。翠子様と同化した金源の勾玉は確かに翠子様の封印で消えたのだが…」


そこからは分からないが
きっとなんらかの理由で
翠子様の封印は勾玉の力に負け
生まれ変わった私の中に封じ込められていた


瑞様はそう言った。



「勾玉の力は未知じゃ…まさか翠子様でも消滅させれぬとは。」

ある疑問が浮かんだ


「そもそもこの勾玉はなんでそんな力があるの?」


「それは大昔の巫女殿が強力な物の怪の妖気を封じたと言われている。勾玉の力はいわばその大妖怪の妖力が込められているということ…そして幾年もその勾玉を狙い妖怪達や人間の欲望の象徴となり争いが生まれてきたんじゃ。」



大妖怪の妖力を封じ込められた勾玉

こんな非現実的な事普通じゃ受け入れられないだろうけど、私は冷静に受け止めいた。
それはきっと……




「今再び勾玉が復活したとなれば、おぬしは妖怪に狙われるという事。外の空気が妖気で満ちているのが分かるか。」

確かに嫌な感じがするのは気づいてた。
でも私は普通の人間。妖怪なんて信じてはいないし、狙われるってどうゆう事?

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