私の失恋の行き着く先は…No.3
プロローグ


「結婚詐欺!?律華が!?なにそれ、ウケる!」

「蓉子さん、酷いです。そんな笑わなくても」

ガックリと項垂れた私を見て、目の前に座る美人はゲラゲラと笑っている。

美人はゲラゲラ笑っても美人なんだと納得した。

「今年一番笑ったわ~!」

遂にはお腹を抱えて盛大に笑っている。

「蓉子さん、まだ4月ですよ?」

私は大きく溜め息をついた。

蓉子さんに話したのは間違いだったのだろうか。

でも、誰かに聞いてもらいたいという気持ちのほうが強かった。

私は目の前のカクテルをゴクゴク飲みながら、1ヶ月前の出来事をぼんやりと頭に思い浮かべた。


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