情熱的に愛して
第8章 反対
次の日から、世界が変わった。

「おはよう。」

私の隣に、裸の門馬が寝ている。

「おはよう……」

朝からこんな間近に、すっぴんを見られるのは、恥ずかしい。

慌てて、布団で隠した。


「はははっ。恥ずかしいの?俺、もう何度も夏海のすっぴん、見ているよ。」

「うん……」

分かってる。

分かっているけれど、恋人同士になってからは、お初な訳で。

少しでも、綺麗に見られたいと思うのが、女心ってものでしょう。


「さあ、起きよう。今日の朝ご飯は、俺が作るから。」

「えっ……」

布団を剥がされ、急いで下着とTシャツを着る私を他所に、門馬は上半身裸のまま、冷蔵庫を覗いている。

門馬と恋人同士。
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