甘やかして、私だけ
*daily*

*Ⅴ*



*:*:*:*~~~




「三村くーん」

「・・・。」

「おーい。」





ダメだ・・・。全然起きない。






規則正しい寝息を立て寝ているこの男、


三村くんと一緒に住み始めて、約1ヶ月


とくに問題なく過ごしてはいるんだけど・・・











梅雨の雲も通り過ぎ、夏へ変わる天気にウキウキ!


なんてことはなく・・・





「早く起きないと、遅刻しちゃうよ?」



日曜日が休みな私と違って、三村くんは今日も仕事で、



いつもは起きてる時間に起きてないから、


一応・・・。






「ツンツン」


ほっぺたをつついてみる

さっきから、ビクともしないけど



逆にすごい・・・




あの日から、ちゃんと敷布団で寝ている三村くん


いたって、当たり前だけどね!!!





それにしても、寝癖がすごいなぁ



普段かっこよくセットされている髪が、今はあちこちにハネている



すやすや眠る顔もなんだか無防備で


「ぷっ」



なんか、笑える…







って!早く起こしてあげないと!



そう思った矢先、



”ゴロン”



ん?

正座している私の足に重みを感じる・・・



「あかねちゃんの太ももフワフワ~」



・・・!


なぜか、寝ていたはずの三村くんの頭が、私の膝に乗せられている




これは、膝枕ってやつ??




「あかねちゃん、おはよ。」

「ちょ…っ!!」


さらに、嬉しそうにすり寄ってくる三村くん




おはよ。じゃないし!!




__そう、この無くならないセクハラ行為が悩みなのだ





今日こそ、警戒してたのに!くそぉ~~~








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