目が覚めると、いつもと変わらないぬくもりに包まれている。数センチしか離れていないところには、いつもと変わらない総一朗さんの寝顔。そんな彼の寝顔を見ているだけで、今日一日の活力が生まれてくるというものだ。

でも今日は、いつもとは違う一日が始まる。その活力を発揮すべき日が、とうとうやって来てしまった。

温泉から戻ってからの一週間はあっという間に過ぎ、気づけば土曜日。天候にも恵まれて、絶好の決戦日和だ。

決戦に日和というのもおかしいが、雨がしとしと降っているよりカラッと日本晴れの方が決戦には相応しい。

気合十分──とまではいかないけれど、今日は心強い味方がたくさんいる。何も心配することはない。

目を閉じると、大きく深呼吸をする。

大丈夫──

心に言い聞かせるように。片隅にある小さな不安を消すように。何度もその言葉を、心の中で繰り返す。

ゆっくり目を開けると、愛おしい人がまだ眠気の残ったような顔で私を見つめていた。