洋匡さんが帰ってからというもの、思い浮かぶのは総一朗さんのことばかり。寝るタイミングを失った私は、当然のことながら寝不足状態で朝を迎えた。

ベッドの上に起き上がると嫌でも目に入ってくるのは、昨晩洋匡さんから手渡された紙袋。

洋匡さんの前では行くと決めた気持ちも彼が帰ってしまうとすぐに萎えてしまい、まだ中を確認していない。

「どうしたものか……」

溜息をつき恐る恐る手を伸ばし紙袋を掴むと、ベッドの上に置く。

「危ないものとか入ってないでしょうねぇ……」

驚かせたり悪戯したりするのが好きな総一朗さんのことだ、なにもしないとは考えにくい。私がびっくりする顔をどこかでほくそ笑んでいるのかと思うと、背筋が寒くなる。

紙袋の中をそっと覗くと、長方形の箱が入っていた。

「これって、まさか……」

手を突っ込み取り出すと、それは今二十代の女性に人気のファッションブランドのもの。綺麗なリボンが掛けてあり、それだけでテンションが上がる。

ハイブランドを嫌味なく着こなすファッションセンスのいい総一朗さんだが、女性のものにも目が利く総一朗さんって……。

「今まで素敵な女性と付き合ってきた証だよね」

小さく溜息をつくと、その箱を開けてみた。