私と総一朗さんが、お互いの気持ちを確かめあってから二ヶ月。長かった梅雨も終わり、本格的な暑さの夏がやって来た。

総一朗さんは相変わらず忙しい毎日を過ごしているが、私の相手も忘れないでいてくれる。時間を見つけてはデートや旅行に連れて行ってくれて、ふたりの思い出も増えていた。

ふたりの愛は間違いなく、着実に深まっている。

もちろんケンカも多い。とは言ってもそれは他愛もないケンカで、いわゆる痴話喧嘩と言うやつ。洋匡さんはいつも呆れ顔で、「ふたりは幸せそうでいいね」と言われる始末。

悪魔な総一朗さんのことだからわかっていたとは言え、あまりの勝手な行動に疲れてしまうこともしばしば。それでも嫌いにならないのは、それ以上の愛を与えてくれているからだとわかってはいるけれど……。

「今夜もひとり……かぁ」

会えない時間が多くなると、さすがに寂しくなってしまう。

「何がひとりなの?」

デスクを挟んで前に座る今井さんが、突然覗き込むように声を掛けてきた。

「なんでもないです。早く仕事に戻って下さい」

実は彼。まだ私が社内の掃除をしていた頃、トイレ掃除に向かう途中で声を掛けてきた同期入社のちょっとチャラかった営業の彼。