セカンド・ファミリー(新バージョン)

小さな一歩。大きな愛で。


幼い頃。両親は、それぞれの場所で楽しみ
帰って来なかった。

周りは、両親とクリスマスパーティーなどして
過ごすのに。

哀れに思った祖母が小さなショートケーキと
細やかなご馳走を作ってくれた。

しかし、その祖母も亡くなると
施設で祝うしかない。

施設でもクリスマスパーティーなどをしてくれたけど
心の中は、寂しいままだった。

別れた彼氏も私より違う女子と過ごしていたし

私の人生にクリスマスは、
一度も楽しかった思い出はない。

唯一あっても祖母と過ごした日々のみ。

だからクリスマスジーンズが始まると
憂うつで仕方がなかった。しかし
今年は……。

和也さんと杏梨ちゃんは、楽しそうに
クリスマスツリーを飾っていた。

「和兄。それあっちに飾って~」

「えっ?こうか?」

< 110 / 131 >

この作品をシェア

pagetop