俺の嫁になれ~一途な御曹司の強すぎる独占愛~
5、うちに嫁に来いよ
「黒崎君……大塚さんとお幸せに」
そう言って寝返りを打ったら、耳元で声がした。
「誰が……誰と幸せにだって?」
明らかに苛立っているようなその声音。
黒崎君の声がするなんて、これは夢なんだな。
抱き枕に頬擦りするが、いつもと感触が違う。
あれ?
……なんか人肌っぽい。
人肌〜⁉︎
一気に目が覚めてバチッと目を開ければ、そこには確かに誰かの胸板が……。
え?え?
この胸板は誰の?
怖くて顔を上げられない。
私……まだ夢でも見てるのかな?
でも、顔からサーッと血の気が引いていくこの感覚はやけにリアルなんだけど。
「起きたんだだろ?」
胸板の主にそう話しかけられ、心臓が口から飛び出しそうなくらいビックリした。
「く、く、黒崎君〜!」
顔を上げて目が合うと、思わず叫んだ。
「桜井、朝から煩い」
黒崎君は顔をしかめる。
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