背徳の王太子と密やかな蜜月

シルバラーナの騎士



ふたりが暮らしを共にするようになって、およそ二か月が経過した。初めて出会った小屋を拠点に、生活に必要な食料や薪を集めたり、ときには山賊から金品を奪ったりもする。

しかし、戦闘はほとんどアロンソひとりで十分なため、このところイザベルは小屋で料理をしたり、縫い物をして過ごすことの方が多い。

イザベル自身は、あまり実戦から遠ざかると腕がなまってしまいそうだし、たまには戦いたいと思っているのだが、アロンソがあまり彼女を外に出したがらないのだ。

女性扱いをしてくれるのは嬉しいけれど、ちょっと過保護すぎやしないかと不満もあるイザベルは、彼のいない隙にときどき森を散策する。


今日も、アロンソが狩りに出かけている間にこっそり小屋を出た。夏の暑さが少しずつ薄れ、実りの季節を迎えた森は、とてもすがすがしい。

けれど、ただ散歩を楽しんだだけではしょうがないので、ついでに食材でも集めてアロンソを驚かせようと、彼女は周囲をキョロキョロしながら歩いていた。


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