公方(将軍)様のお膝元

江戸の町を月替わりで守るのは

町奉行の「北町奉行所」と「南町奉行所」



ところが

互いに手柄を立てるのにしのぎを削っているため

口もろくにきかぬほどの犬猿の仲



関係改善を願った御奉行様が命じたのは

北町奉行所の年番方与力の娘
志鶴(しづる)と

南町奉行所の当番方与力の
松波 多聞(まつなみ たもん)を

縁組させることだった



志鶴は「北町小町」と謳われるほどの別嬪で

多聞は巷で浮世絵になるほどの鯔背な男のため

町家の者たちは「さすが御奉行」とやんやの喝采



武家に生まれたからには「御家第一」で

御奉行様の下知に背くことは、絶対に許されぬ



志鶴は父から「三年、辛抱せよ」と言われ

出戻れば、胸に秘めた身分違いの恋しい人と

夫婦(めおと)になれるやもしれぬ、と思い

意に添わぬ多聞と祝言を挙げる決意をする……




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◆◇◆ 戯作「八丁堀浮世積恋鞘当」より ◆◇◆
(はっちょぼりうきよにつもるこひのさやあて)


◆・.。*†*。.・◇ 2018 5 28 START ◇・.。*†*。.・◆

◆・.。*†*。.・◇ 2018 8 8 FIN◇・.。*†*。.・◆


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