朱莉さんの不可解な一週間

水曜日 18:30

「これマジなんだってば! 何かの本に書いてたし! 朱莉、あんたこのまま死んだら妖精になるよ! 妖精って(がら)じゃないでしょうに! あんたが妖精って想像しただけでキモいんだけど!? だからさっさと処女捨てなよ!」

居酒屋の一角で向かい側に座ってる友達のくるみは、まだ注文した品物の全部が来てない内から、バカな事をバカみたいな勢いであたしに向かってそう(のたま)う。


行き付けの――って程でもないけど、よく行くこの居酒屋は、平日って所為もあってか客足は少ない。


その客の少ない店内の6人掛けのテーブル席を3人で陣取るあたし達は、もう8年だか9年だかの付き合いになるから、何を言うにしても遠慮も気遣いもない。


だけどそれはお互い様で、
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