その瞳は、嘘をつけない。
1章
帰宅して、薄暗いリビングの床にバッグとコートを置き、ソファに座り込む。

カーテンを閉めて電気を点けてバッグとコートを片付けたいけど、体が動かない。
明日は休み。
掃除と洗濯と、図書館に本を返しに行ってそれから…



玄関の鍵が回る音で、ぼんやりと目が覚めた。
部屋の中はすっかり真っ暗。
ソファで眠ってしまったようだ。

この部屋の鍵を持っているのは、私の両親ともう一人。
まさか親がこんな夜更けに連絡無しで来ることもないだろうし。

彼が来たんだ!
とソファから起き上がるのと、彼がリビングの入口に立つのが同時だった。
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