異世界にて、ファッション革命起こします!!
新しい試みと新しい関係の始まり

ここ、ヴィーノ王国に来てから三ヶ月が過ぎた。
ここの世界にも四季があり、私が来たのは春の終わり。


そこから進んで、今は秋の始まり。
夏から始まった社交シーズンも佳境である。


王宮でのお茶会から、私は週に二日は各家のお針子さんを招きデザインからそれを型紙にする方法、そこから服作りの過程を教えていった。


徐々にそれを行った結果、現在社交シーズン佳境においてやっと!この世界の皆様の美形に見合う、素敵なドレス姿が溢れる夜会になっている。


はい、現在私はバーデン公爵家の二人目のお子様お祝いの夜会に参加しております。
エスコート役は誰かって?


「モネ、このブドウのジュースなら大丈夫だよ。今年はいい出来だったみたいだね。数年後のワインの出来が楽しみだよ」


キラキラと輝く笑顔で、ブドウのジュースを差し出すのはもちろん王太子様のジュール様です。


「確かに美味しいですね、ジュール様。ありがとうございます」


あのお茶会の後、私とジュール様は定期的に王宮で会っている。
それこそ、お茶会をしたり、王宮図書館でお互いに好きな本を読んだり、庭園を散策したり。


その都度その場で様々な話をして、私は今では王太子様をジュール様と呼ぶようになり、ジュール様は私をモネと呼ぶようになった。


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