結婚のその先に

はじめてのデート

「私が!」「俺だろ!」




「でも疲れてるだろうし」「栞菜の運転じゃくつろげない」




栞菜の車の運転席のドアをつかみながらふたりは喧嘩をしていた。




長旅で疲れただろうと啓吾を思いやる栞菜。



栞菜の運転が信用ならないという啓吾。




結局ふたりはじゃんけんをして啓吾が運転することになった






車の鍵を啓吾に渡すとき「ぶっ!ふふっ!」と栞菜と啓吾は同時に吹き出して笑った。




その時の笑顔が9年前と変わらないことにほっとしたふたりは微笑みあった。
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