ツンデレ黒王子のわんこ姫
決戦の時
「結論は出たかね」
翌日、白木剣士、芽衣、黒田健琉は桃山コンサルタント株式会社の社長室を訪れていた。
対峙する上座には、桃山康友と息子の靖国。
「あなたは呼んでいませんが、黒田さん」
桃山靖国は、フレームレスの眼鏡の縁をクイッと上げると横柄に微笑んだ。
「いいえ、今日は芽衣さんの夫として同席させていただいておりますので無関係ではありません」
「,,,へえ、夫ねえ」
靖国は芽衣の方に目をやると、不躾に芽衣の体や顔をジロジロと見た。
「なるほど、お手付きになったというわけか」
「,,,!」
真っ赤になる芽衣と、驚きに目を見開く剣士とは対照的にフッとゲスな笑いを称える靖国。
健琉は芽衣の肩をそっと抱き寄せると
「残念でしたね,,靖国さん。゛初おろし゛にしか興味のない下衆い靖国さんにとって、もう、芽衣は興味の対象ではなくなった、そうですよね」
「なんのことかな?侮辱するのはやめていただきたい。まあ、残念なことには変わりないが、芽衣さんが手に入ればそんなことは些細なことだ。しかし,,,」
靖国はニヤリと笑って
「手塩にかけて育てた芽衣さんに手を出すなんて、案外命知らずなんですね。僕の見込み違いだったかな?剣士さんにあとで制裁を加えられるとは思わなかったのですか?黒田さん」
「あなたの裏をかくためにはやむを得なかったんですよ。芽衣の同意もとったし、剣士さんにはすでに伝えてありますからご心配なく」
桃山靖国は裏の世界では、初物キラーで有名だった。
特異な性癖とでもいうのだろうか?芽衣をそんなコレクションの一人に加えるなんて冗談ではない。
女性を使い古した雑巾のように捨てる靖国は、芽衣を妻にしても飾り物の妻として据え置くだけに決まっている。
「まあ、この際そんなことはどうでもいい。私と芽衣さんとの婚約をなかったことにするということは、今後の美術館の援助も打ち切るということでよろしいですか?」
「いいも何も願ったりですよ」
翌日、白木剣士、芽衣、黒田健琉は桃山コンサルタント株式会社の社長室を訪れていた。
対峙する上座には、桃山康友と息子の靖国。
「あなたは呼んでいませんが、黒田さん」
桃山靖国は、フレームレスの眼鏡の縁をクイッと上げると横柄に微笑んだ。
「いいえ、今日は芽衣さんの夫として同席させていただいておりますので無関係ではありません」
「,,,へえ、夫ねえ」
靖国は芽衣の方に目をやると、不躾に芽衣の体や顔をジロジロと見た。
「なるほど、お手付きになったというわけか」
「,,,!」
真っ赤になる芽衣と、驚きに目を見開く剣士とは対照的にフッとゲスな笑いを称える靖国。
健琉は芽衣の肩をそっと抱き寄せると
「残念でしたね,,靖国さん。゛初おろし゛にしか興味のない下衆い靖国さんにとって、もう、芽衣は興味の対象ではなくなった、そうですよね」
「なんのことかな?侮辱するのはやめていただきたい。まあ、残念なことには変わりないが、芽衣さんが手に入ればそんなことは些細なことだ。しかし,,,」
靖国はニヤリと笑って
「手塩にかけて育てた芽衣さんに手を出すなんて、案外命知らずなんですね。僕の見込み違いだったかな?剣士さんにあとで制裁を加えられるとは思わなかったのですか?黒田さん」
「あなたの裏をかくためにはやむを得なかったんですよ。芽衣の同意もとったし、剣士さんにはすでに伝えてありますからご心配なく」
桃山靖国は裏の世界では、初物キラーで有名だった。
特異な性癖とでもいうのだろうか?芽衣をそんなコレクションの一人に加えるなんて冗談ではない。
女性を使い古した雑巾のように捨てる靖国は、芽衣を妻にしても飾り物の妻として据え置くだけに決まっている。
「まあ、この際そんなことはどうでもいい。私と芽衣さんとの婚約をなかったことにするということは、今後の美術館の援助も打ち切るということでよろしいですか?」
「いいも何も願ったりですよ」