ヴァンパイアの花嫁
ティナは車イスをアメリアのいる厨房へ向けた。


車イスを進ませながら再び考え事をしてしまう。


レオンはすごく鋭いからあたしが悩んでいることもお見通しだろう。


毎晩愛の言葉を囁いてあたしを幸せな気分にさせてくれる。


どうみてもレオンはヴァンパイアに見えないけれど、レオンはヴァンパイアの王子様……。


どうしたらいいの?


いつの間にか考えることに夢中で、車イスを動かす手が止まっていた。



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