ヴァンパイアの花嫁
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ティナは夢を見ていた。


真っ暗な中に自分ひとりぽつんと立っている。


あたし……歩いている……。


レオン?アメリア?ダーモッド?


どこにいるの?


真っ暗でみんなの姿が見えない。


いやっ!レオン!


どうしてみんないないの!?


その時、地面からやせ細った骨ばった手が伸びてティナの足首をつかんだ。


「きゃーっ!」


その手を振りほどこうと走る。


だが次から次へと手が地面から現れて自分の足をつかむ。




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