ヴァンパイアの花嫁
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甘いティナを味わうとレオンは退廃的な気分になった。


「君は私をとろけさせて何もしたくなくなる気分にさせる……」


白いシーツの上に横たわった華奢な身体。


決めの細かい白い肌にはレオンがたくさんの華を咲かせていた。


「本当に何もしたくなくなるの?」


ティナが腕をのばしてレオンの唇を求める。


「ひとつだけ進んでしたいことはある」


端整な顔に笑みを浮かべるレオンは満足した猫のようだ。


「それはなあに……?」


首を傾げたティナはレオンを避けるように起き上がった。


足が動くって素晴らしい。


どこへでも好きな所へ行ける。


好きなところは……レオンの腕の中だけど。


「つれないね?」


レオンはティナに逃げられて顔をしかめた。


「あたしもしたいことがあるの」


身体にシーツを巻きつけてにっこり笑うティナ。


先ほどまでのことなどなかったかのように純真無垢に見える。


「したいこと、とは?」


ティナのしたいこととはなんなんだ?


「え……っと」


横たわったレオンの上に覆いかぶさるように動いたティナ。


「愛してます」


にこっと笑うとティナはレオンの唇にキスをした。


まだ慣れない啄ばむようなキスにレオンはティナの身体を抱きしめた。


「私も愛している。これからはずっと一緒だ。ティナ、永遠に愛を誓おう」



                      END

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