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ドアの開く音でシェリルは顔を入口へ向けた。


ダークグリーンのフロックコートを身にまとったレオンが颯爽とした足取りで部屋に入ってくる。


そしてまっすぐシェリルの元へ近づいてくる。


レオンの金色の瞳に見つめられたシェリルは目をそらした。


「不自由はないか?」


「はい……良くしてくださってありがとうございます」


目を伏せたままのシェリルにレオンは苛立ちを覚えた。


「何か言いたいことがあるのだろう?」


「いいえ、なにもありません」


ふと、レオンは窓に目を移した。


シェリルの機嫌が悪そうに見えるのは、自分と人間が歩いていたのを見ていたせいなのだろうか。


顔を見ると笑顔を向けてくれるようになったのだが、今は自分と目を合わせない。





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