ヴァンパイアの花嫁
再びゆっくり走り始め、しばらくすると馬車は一軒の店の前に止まった。


馬車が止まると、店の主人が慌てて中から出てきた。


ダーモッドがひらりと飛び降り、馬車の扉を開ける。


開かれた扉の先に、身なりの良い店の主人が立っていて深く頭を下げていた。


「ダレッシオ様。ようこそおいでくださいました」


店主は満面に笑みを浮かべ挨拶する。


レオンは軽く頷くと、振り返りシェリルの身体を抱き上げ外に出た。


店はかなり大きなリストランテで、上流社会で一番流行っている。


中へ入ると客という客がレオンたちの方を見た。


そのたくさんの好奇心溢れる視線にシェリルは戸惑った。



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