ヴァンパイアの花嫁
「思い出したら屋敷を出て行くのか?」


なぜかそう聞いていた。


空色の瞳がみるみるうちに潤んでいく。


なんと言ってよいのかわからないことはお見通しだ。


「つまらない事を聞いてしまったようだ。さあ、デザートが来た」


シェリルの目の前にだけイチゴがたっぷり使われたケーキが置かれた。


レオンの前にはクラッカーとチーズ、そしてワイン。
< 77 / 487 >

この作品をシェア

pagetop