敏腕メイドと秘密の契約

近づく距離

レセプションパーティが終わり、完全にホテルの会場を撤収となったのは22時を過ぎた頃だった。

機材を搬出するスタッフ以外は、その場で撤収となったが、社長と天音、専務は一旦、社に戻ると言った。

ゲストのほとんどがこのホテルに宿泊しており、移動に手間取ることなく解散となった。

天音の秘書の田之上も木村(藍)も、荷物を社に置いていたので一旦社に戻った。

朝からレセプションパーティの準備に明け暮れていたスタッフの労を労い、該当者には、明日は代休を与えると伝えられていた。

もちろん、天音も田之上も木村も該当者に名を連ねていた。

田之上は、天音の指示で先に帰宅した。


レセプションで使用予定だったコンピューターだが、

使用直前にすり替えられたのか、
持ち出されなかったのか、

現在地を確認した時点で、いつも保管している場所に鎮座していることが判明した。

しかも、クラッキングの証拠が出ていないため、刑事事件にすることは現時点では無理。

社長と専務以上の重役の許可を得て、問題のコンピュータを天音の自宅に持ち帰って調査することになった。

天音は自分の車にパソコンを積んで自宅に帰宅。

藍は一旦タクシーで"木村の自宅"に戻り、"井上弥生の勤務先"から別のタクシーで帰宅した。
< 22 / 38 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop