溺愛診察室～一途な外科医に甘く迫られています～

10年分の時間を埋めるように……。

たくさんある可愛い服の中から数着厳選し、試着室に持ち込んだ。そして早速袖を通しては、鏡の前でくるくる回って確認してしまう。

「砂羽、これはどうかな？　私的には一番お気に入りなんだけど」

カーテンを開けて、外で待っている砂羽に尋ねると、彼女は私の頭をてっぺんからつま先までまじまじと眺めた後、グーサインを出した。

「うん、私もやっぱりこれが一番いいと思う！　可愛いし、なにより似合っている」

「本当？　じゃあこれにしよう」

試着しているのは、白の記事に花柄がプリントされたワンピース。一目見て気に入っていた。

その後、サンダルにバッグ、アクセサリーと砂羽にも一緒に選んでもらいながら一式購入していった。



「今日はありがとうね、おかげでいい買い物ができた」

「ううん、私も久し振りに環奈に会えて一緒に買い物して楽しかった。こっちこそ誘ってくれてありがとう」

時刻は十五時過ぎ。お茶をしに近くのカフェに入った。

お互いアイスコーヒーとショートケーキを注文し、冷たいコーヒーで喉を潤おし、美味しいケーキを堪能していく。