溺愛診察室~一途な外科医に甘く迫られています~
「あ、そうだ! この前ね、砂羽の赤ちゃんに会ってきたの。写真見る?」

「あぁ、見たい」

コロッと表情を変えて彼女はバッグからスマホを取り出し、見せてくれた。

「見て見て―。可愛いよね!」

「そうだな」

環奈の親友の宮田は、先月男の子を出産したばかり。里帰りしている実家を訪れたようだ。

「砂羽がね、真太郎にもお礼を言っておいてって。素敵なプレゼントをありがとうだって」

「……そっか。あれで大丈夫だったか?」

「うん、すごく気に入ってくれていたよ」

写真をスライドさせながら、嬉しそうに話す環奈。

出産祝いは俺と環奈で選んだものだった。結婚している友人はおらず、出産祝いなど渡したことがなかったから、どんなものがいいかふたりで迷いに迷ったが、宮田が気に入ってくれたならよかった。

「あ、これ見て! 砂羽が撮ってくれたんだけどね、顔を近づけて撮ってもらったらキスしてくれたの」

そう言いながら見せられた写真は、まさに宮田の子供が環奈の頬にキスしているものだった。
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