社内恋愛狂想曲
縁は異なもの味なもの
お好み焼きのあとは焼きそば、そして最後のシメのそばめしまできれいに平らげ、パーティーはお開きとなった。

潤さんと伊藤くんと瀧内くんは1階の部屋で、私と葉月は2階の部屋で布団を並べて床に就いた。

「あー、よう食べたなぁ……。お腹いっぱいや……」

「うん、すごく美味しかったよ」

「そら良かった」

葉月は嬉しそうに笑いながらお腹をさする。

「それにしても良かったなぁ……」

「何が?お好み焼き?」

「ちゃうやん、志織と三島課長やんか。事故のこともあったし、一時はどうなることかて心配しとったけど、うまいこと落ち着いてくれてホンマに良かった」

私と潤さんはみんなにかなり心配をかけていたようだ。

お互いに相手を想って自分の気持ちに蓋をしてしまおうとしていた私たちのじれったさに、きっとみんなイライラしていたことだろう。

それでも見放したりせずに、ときに背中を押しながら、ずっと見守ってくれていたみんなには、本当に感謝している。

「ごめんね、いろいろ心配かけて……」

「ええねん、そんなんこれから二人で幸せになってくれたら全部チャラや。それに私も志岐のことでは迷惑かけたしな」

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