1章 不思議な人



午前5時。

枕元の目覚ましがけたたましく鳴り響く。

「わかったわかった」

半分眠っている体をなんとか動かし、とりあえずそのけたたましくてうるさいものを止めた。

私の勤める宇都宮商事への出勤時間は8時半。

8時半に出勤なんだったらあと1時間は寝れそうだけど、そうはいかない事情があるわけで。

簡単に朝食をとって、身支度を調える。

肩までの髪を後ろにキュッと固く結んだ。

黒のヒールをタオルで軽く拭いて足を入れる。

「いってきます」

私の部屋に小さく挨拶をして玄関の扉を閉めた。


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