想うだけの…
あの日
記念撮影
「ああ、もう!どこに置いたんだっけ?」
4月のある月曜日の朝7時。智子は洗面所で慌ただしく探し物をしていた。
今日は長女 ルナの幼稚園の入園式。
普段メイクなどしない智子のメイクポーチは行方不明になっていた。
「こんな日に朝から何やっての。歯磨きしたいからちょっとどいて」
夫の恭平が呆れたように言った。
「パパ、私のメイクポーチ知らないよね?こんな大事な日なのにノーメイクなんてありえないよ。」
智子は洗面台の下を漁りながら泣きそうになっていた。
「知らないよ。そんなの昨日のうちにやっておいてよ。最後に使ったのはいつなんだよ。」
智子は恭平の最後の言葉にハッとして、2階の子供部屋へ走って行った。
ドアを開けると一目散にクローゼットを開け、大きなボストンバッグを手に取った。ファスナーを開くと、黒い小さなポーチが入っていた。
「あった!あったよ!!」
智子は大きな声をあげながらドタドタと階段を駆け降りた。
「ごめん、鏡半分借りるね。」
と、髪の毛をワックスで整える恭平の横でファンデーションを塗り始めた。
4月のある月曜日の朝7時。智子は洗面所で慌ただしく探し物をしていた。
今日は長女 ルナの幼稚園の入園式。
普段メイクなどしない智子のメイクポーチは行方不明になっていた。
「こんな日に朝から何やっての。歯磨きしたいからちょっとどいて」
夫の恭平が呆れたように言った。
「パパ、私のメイクポーチ知らないよね?こんな大事な日なのにノーメイクなんてありえないよ。」
智子は洗面台の下を漁りながら泣きそうになっていた。
「知らないよ。そんなの昨日のうちにやっておいてよ。最後に使ったのはいつなんだよ。」
智子は恭平の最後の言葉にハッとして、2階の子供部屋へ走って行った。
ドアを開けると一目散にクローゼットを開け、大きなボストンバッグを手に取った。ファスナーを開くと、黒い小さなポーチが入っていた。
「あった!あったよ!!」
智子は大きな声をあげながらドタドタと階段を駆け降りた。
「ごめん、鏡半分借りるね。」
と、髪の毛をワックスで整える恭平の横でファンデーションを塗り始めた。