あなたの家では、いないはずの人物が
窓から覗いてこないだろうか。

家の中に、決して開かない謎の扉は
ないだろうか――。


私たち家族3人が越してきたのは、
3人では広過ぎる程の大きな家。

「幽霊屋敷」とも呼ばれるこの格安物件には、奇妙な噂がある。


噂の通り――私や妹の仁湖(にこ)を、
不思議な現象が襲う。

私は、「いい子」じゃないといけないのに。

「頼れるお姉さん」を演じていないと、
価値がないのに――。


開くはずのない扉と共に、
 「あの日」の悲劇が幕を開ける。

彼岸の時期に現れるのは、
幽霊の屋敷と幽霊の少女。

その少女は、私の本心をさらりと暴く。
無邪気に無慈悲に、追い詰めるように――。

上郷 七珈(かみごう ななか)、15歳。

これは、私が家族との「本当の絆」を
つかむための、一春の物語。

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