season
同じ過ち
高校生活最後の一年が始まった。



今日から3年生。




あと一年、気を引き締めて過ごそうと、心に誓いながら靴を履いた。





家を出ると、ちょうど大貴と出会った。





「おはよ。」




朝の挨拶をする私に対して、そっぽを向く大貴。




「ちょっと!おはようって言ってるのに、なんで無視するのよ?」



すると、大貴がチラッとこっちを見てボソッと呟いた。




「つーかさ…いつの間にオトコできたんだよ。」



「……え?」





嘘…



春馬くんといたとこ、大貴に見られた!?




「ま、夏海が“アイツ”のこと吹っ切れたってことだから、いーんだけどよー。」




ハッと我にかえる。



そうだ。



大貴は学校が違うから、春馬くんが教師って知らない。



だから、焦ることなんかないんだ。



だけど…



やっぱり、いつどこで誰に見られてるかわからないものなんだ…。




…急に怖くなった。


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