バイバイ☆ダーリン 恋心編 番外編完結しました

─♢それぞれの明日へ♢─

その夜、理人と悠輝は久々に一緒に酒を飲んだ。

明日はいよいよオープンなのだが、ふたりとももういい大人で立派？な社会人でもあるので、深酒などしない。

ここ最近のお互いの近況報告や昔話などして、大いに盛り上がったが、やはり花音のことは未だに申し訳なく思っているようで、今花音は幸せにしているのかと聞いてくる。

子供も生まれてめいっぱい幸せそうにしているから、お前はこのアメリカの店を軌道に乗せるように頑張れと、悠輝はもう自分の幸せを考えてもいいだろうと、微笑んで肩を叩く。

理人が在米中は、花音とはもう会うこともないだろうが、悠輝はずっと彼とは生涯の友として付き合っていきたいと思っていた。

勿論、過去に妹に対して理人がしてきたことは帳消しには出来ないけれど、悠輝から彼女の近況を知ることは可能だから、きっと、彼は一生涯気にしていくのだろう。

さあ、明日からは超が付く程に忙しくなるはずだ。

でも、自分の選んだ道だから、理人は何がなんでも、ここアメリカでもトップクラスの料亭にしてみせるに違いない。

達者で暮らせよと、悠輝は生涯の友と暫しの別れを惜しんで、帰国の途へとついた。