無感情なイケメン社員を熱血系に変える方法
支え
『店長おはようございます』

彩月は、二人と向かい合う形でにっこりと挨拶をした。

『ああ、君がウィングライフスポーツに派遣されたサツキイトウさんか。よろしくね』

彩月を見て、ほっとした表情で店長のマイケルが手を差し出した。

『なにか問題でも?』

『駿太郎が何を言っても反応しない。大丈夫なのか?』

マイケルが呆れ顔で駿太郎を指差す。

「駿太郎、大丈夫?」

駿太郎は無表情でサツキを見つめて、

「早口で言ってることが半分もわからない」

彩月は、無表情な中にも、彩月を見て安堵の様子を滲ませる駿太郎に胸がキュンとした。

"いけない、仕事中だった"

彩月は、ほころぶ顔を引き締めると

『マイケル、駿太郎は英会話は不馴れだけど、仕事はとても優秀なんです。これから一ヶ月は研修期間と思って指示はゆっくりと伝えてもらえないでしょうか?それと一つ提案があります。少しお時間を下さいますか?』

彩月は、店長の許可を貰うと駿太郎を連れてバックヤードに入っていった。

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