【もう、最悪。私の人生これで終わった】


 美千留からスマホに送られてきたメッセージに目を通した私は、ホテルへ向かう送迎バスに揺られながら、なんとも言えない気分になって小さくため息をついた。

 そして即座に返信する。


【縁起でもないこと言わないでよ。私、本当にパニックだったんだから。美千留ってばぜんぜん動かないし、呻き声すら出さなかったし】


【だって、ちょっとでも動いたり声を出したりしたら絶叫しそうだったんだもん】


 あのとき、グッタリと踊り場に横たわる親友の姿を見た私は、てっきり最悪の状況になったと思って失神寸前だった。

 でも実際のところは、階段を転げ落ちたショックと痛みで声も出せずに悶絶していただけらしい。

 私の悲鳴を聞いて駆けつけてきた同僚たちに抱えられ、美千留は病院に運ばれていった。


 診察結果は右足首の捻挫と全身打撲。

 幸いなことに頭や骨には異常がなくて、数日間の自宅療養で大丈夫だと先生から説明を受けて、胸を撫で下ろした。

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